コミック装丁「宮沢賢治」

制作事例

『宮沢賢治』といえば、“銀河鉄道の夜”、“注文の多い料理店”、“よだかの星”など、小学校の教科書で最初に出会ったのが私の記憶。そしてよく耳目に触れるのが「雨ニモマケズ 風ニモマケズ」の有名詩。(私の大好きな詩なので後で全文転載しておきます)こういった作家である宮沢賢治は知っていましたが、今回のコミック装丁のお話をいただいて、タイトルを一目、彼が教師だったことを初めて知りました。驚きはそれだけじゃなく、彼が何を愛して、どんな視点で毎日を生きていたのか、漫画家・魚戸おさむさんの描く「イーハトーブ農学校の賢治先生」(2010年小学館出版)をグアーーっと拝読し、すっかり宮沢賢治の世界に浸かる…というか、勝手に教師時代の心の風景を共有してしまいました。
あの、、、自分が学生の時に、こんな先生に会いたかったと心の底から思ったし、今教師を志す方達に知ってもらいたいなと思ってしまいました。
宮沢賢治は人間何回めだったんだろう…ふぅ〜と空を仰いじゃいます。

この「イーハトーブ農学校の賢治先生」が、先月(3月3日)細流舎より再出版されました。中の作品は初版時のそのままに、表紙と大扉のリニューアルを丸屋が担当させていただきました。

カバーデザインは、魚戸先生による新規の描き下ろしはせず、中面の画を上手く生かし、モダンな雰囲気に。というオーダー。中面のどの画も使って良いということで、「かなり贅沢」と思いつつ、使わせていただく画を厳選。
私がこの作品を読んで感じた、賢治先生の人柄と、その懐の温かさを感じる表紙を構想し、3〜4点の中から最終的にコラージュ案を採用していただきました。
それから、所謂コミックの表紙っぽさは求めないというところで、『賢治先生』部分はシンプルなタイポグラフィックに。「雨にもまけず、風にもまけず、雪にも夏の暑さにもまけぬ…」と頭の中でつぶやきながら、賢治先生の空気感と寄り添うようにと意識して作字しました。

表4は、zoom会議で画面共有をしながら、候補の絵柄の組み合わせをリアルタイムで着せ替えし、「これぞ宮沢賢治」足る銀河鉄道の夜の画と、夢が詰まった賢治の鞄、雨ニモマケズの詩を綴った手帳で決まりました。

大扉の雰囲気もとても良い感じです。

ほんとに、私が作品を語るよりもとにかく読んでもらいたい。
忙しなく生きてると簡単に鈍くなっていっちゃう感覚を取り戻すような、それを「ほらね」と教えてもらえるような、私にとってそんな作品です。お買い求め&お問い合わせは細流舎さんHPへどぞ!


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